短歌は馬車に乗って

スイートなエッセイです

ソカイ日記11

f:id:kon-fu:20200519223636j:imageソカイして四十九日が経った。

ソカイしていたことを忘れかけている自分に対する一つの警句である。

別に菜食主義者にはなりたくないけれどパスタばかり食っていたら食傷気味になって十二指腸が悲鳴を上げだしたので水菜ばかり食っていたら体が軽くなってしまって余程のことがないと訪れることのない吉田山を歩いていたらナントカ稲荷の鳥居の中に迷いこんだので普段ならしない家族の健康祈願などしたのがよくなかったのかあくる日の朝実家のシンク下のツナ缶を取ろうとしてしゃがんだ折ギックリ腰になってしまってつっぷしている。どうせならアクティブに動いているタイミングで痛めたら納得もいこうにツナ缶ひとつで馬鹿になるあっけない体で情けないようでたくましくもある。顔と顔を寄せ合い慰め合ったらそれぞれ玄関のドアをひとりで開けようが開けまいが落語のぞろぞろみたいにうまくいかんというか三十路を越えて確かに髭は毎日伸びるようになったけれど母は昆布水で腹を壊したみたいだし上の姉にはコロナの保菌先だと疑われてしまうし犬は耳をへたげて玄関先でえずいているから墓参でもするべきなのかと元々浅い信心が深くなってしまいますな。